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2013年2月10日 日曜日
取締役退任と従業員引き抜き
従業員の引き抜き行為
取締役が会社に対して会社法上の義務を負うのは、その在任中に限られる。他方、退任後は原則として取締役としての義務を負わない(例外として、退任後の競業禁止特約がある場合がある)。
このことからすると、取締役が退任後に同じ会社の従業員の引き抜き行為を行うことは、上記例外的場合等にあたらない限り、会社法上の義務違反による責任は生じない。
しかし、取締役が在任中に同じ会社の従業員の引き抜き行為を行うことは、引き抜き行為の態様によっては、取締役の忠実義務(会社法355条)違反にあたる可能性があり、会社に対し損害賠償責任を負うおそれがある。
従って、取締役が、在任中に同じ会社の優秀な従業員をヘッドハンティングすることは、場合によっては会社に対して損害賠償責任を負う危険性があるので注意が必要である。
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